ついに出たsiraphのニューアルバム「past & current」をご紹介・レビュー

2019年6月13日

みなさまこんにちは、アマノケンシです。

今まさにこのアルバムを聴きながらブログを書いております。身体が勝手にノってしまい、文字が書きづらいです。

本日は2019年5月10日(4月28日のM3で先行販売)に発売されたsiraphのニューアルバム「past & current」をご紹介します。会場限定販売の音源を除くと、2016年12月21日発売の「quiet squall」以来初となる今作。待っていました。siraphをご存知でない方は以前に書いた、siraphと1st ミニアルバム「siraph」についての記事をご参照ください。

楽曲数が多く、siraphのよさが詰まったアルバムなので、これからsiraphを聴く方はこのアルバムから聴くのもありだと思います。ではご紹介していきます。

ニューアルバム「past & current」のご紹介・レビュー

このアルバムは純粋に全曲新曲ではなく、少々変わったコンセプトの元に作られています。なのでまずはコンセプトから。

アルバムのコンセプト

会場限定販売のデモシングルが「current mood」というシリーズ名で発売されていて、これまでに以下の4つが発売されています。発売ごとにvol.部分が変わっていく形です。
※vol.4 のみ公式HPに情報がなかったため、公式Twitterからの引用です。

demo single “current mood vol.1"
1. damp damp
2. 風琴と朝
 
2016.04.24 on sale.
¥500-
(イベント価格)

demo single “current mood vol.2"
1. hyos
2. words

2016.09.06 on sale.
¥500-
 

demo single “current mood vol.3"

1. ニュースモーカー
2. so far

2017.4.30 on sale.
¥500

http://www.siraph.com/

demo single「current mood vol.4」が完成しました!

1. lens
2. crawl

https://twitter.com/siraph_info/status/954326252365668353

current moodシリーズはすべて2曲ずつになっていて、4枚合計すると8曲。この8曲をリアレンジ・新録し、さらに新曲2曲を加えることで今回のアルバム「past & current」ができています。

アルバムタイトルはcurrent moodに収録された曲がpast、リアレンジ・新録したことと、新曲が追加されたことがcurrentを指しているのかもしれませんね。※私の勝手な解釈です。

ちなみにcurrent moodシリーズは、siraphのBOOTHページでも販売していたようですが、現在は売り切れています。

収録楽曲

公式HPより引用しようと思いましたが、まだdiscographyに追加されていなかったので、Amazonから。

1. damp damp
2. 風琴と朝
3. hyos
4. words
5. ニュースモーカー
6. so far
7. lens
8. crawl
9. silence in the dark
10. immaterial

https://www.amazon.co.jp/past-current-siraph/dp/B07R4VD5TZ

曲順はcurrent moodシリーズをvol.1から4まで順番に並べ、最後に新曲2曲を追加した形となっています。9曲目の「silence in the dark」と、10曲目の「immaterial」が新曲ですね。

「Past & current」クロスフェードデモ(SoundCloud) は下記です 。

レビュー

実は私current moodシリーズを所有していないので、リアレンジについてはレビューできません。あくまで新しい曲としてレビューしたいと思います。

アルバム全体

アルバム全体ではsiraphらしい暗めでクールな雰囲気がありながら、明るく爽やかな曲もありつつ、インスト的な曲もあります。バラードも含まれていてsiraphのいろいろな顔が見えるアルバムです。

過去のミニアルバムやシングルと同様に、このアルバムもリズムへのアプローチが豊富です。むしろ進化しているようにさえ思います。

個々の楽曲

バスドラが一定のリズム刻まれ、遠くから少しずつ近く迫ってきて1曲目の「damp damp」が始まります。すぐにグルーヴィーなベースと揺れ動くギターが追いかける。ギターのカッティングが多く、ジャズやフュージョン的な雰囲気のある曲です。ほどよくアップテンポで1曲目としてはちょうどいいと思います。siraphはあまりギターソロが多くないので、ギターソロがあるのも特徴です。

爽やかに優しい雰囲気で2曲目の「風琴と朝」が始まります。暗めな曲が多いsiraphですが、爽やかな曲もいいです。意外にも歪んだベースが合っていて、タイトルどおり朝に合いそうな曲ですね。晴れた日の昼間にお茶しながら聴きたいです。

続く3曲目「hyos」は2曲目とは正反対に暗めのバラードです。もともと幻想的な曲なんですが、途中で入る笛のような音色がさらに幻想的な雰囲気を強めています。こちらも少しジャズっぽさがありますね。後半にスタッカート的にシンコペーションが入り、緊張感が高くゾクゾクします。

静かな電子音とパーカッションに、キーボードとドラムが加わり4曲目の「words」に。その後ベースとボーカルがほぼ同じリズムで加わり、ベースが激しくスラップして一気に盛り上がります。静かになる部分と激しくなる部分の緩急がついた曲です。

ノリ過ぎ注意。5曲目の「ニュースモーカー」です。マスロック的なリズムのギターとドラムに、アンビエントの効いたボーカルが加わります。その後入ってくるベースもマスロック的なリズムです。トリッキーなはずが、驚きの馴染みやすさ。マスロックが好きな方にもおすすめしたです。記事の冒頭はこの曲を聴きながらノリノリで書いていました。

6曲目の「so far」はボーカルというより、薄っすら語りが入っていてインスト寄りな曲です。シンプルな分、普段よりさらに電子音やキーボードが生きますね。

比較的遅めのテンポで始まる7曲目の「lens」。こちらも暗めの雰囲気で、歌声の力強さが光るバラード寄りな曲です。始まりはゆったりとしていましたが、途中からはミドルテンポくらいの印象。バラード寄りの曲でもリズムが単調にならず飽きません。サビの直前に無音になってブレスだけが聴こえるのが、緊張感を一気に高めていますね。 サビには少し明るさも感じます。

8曲目の「crawl」は特に、ポリリズムやシンコペーション的な要素が強く感じられる曲です。テンポは比較的遅めなのに、ノリやすく不思議な感覚。アンビエントの効いたクリーンギターのアルペジオが心地いいです。

ボーカルまでトリッキー。9曲目の「silence in the dark」は、楽器だけでなくボーカルもリズミカルでマスロック的です。聴いている分にはすごく心地いいんですが、歌うのは難しそうだと思いました。サビ前にリズムもメロディも大胆に変わり、サビで戻るのが刺激的です。

10曲目、最後の曲「immaterial」は暗めのバラード曲。イントロから流れてるギターが、多くの場面でループされて耳に残ります。ループが多いのに単調にはなりません。これまた不思議です。余韻を残して終わるので、ついつい1曲目に戻ってまた聴いてしまいます。

販売ページへのリンク

現状CDのみで、siraph関連イベントとAmazonでの取り扱いのようです。

siraphのニューアルバム「past & current」最高でした!

比較的最近発売されたsiraphのアルバム「past & current」についてご紹介しました。siraphを初めて聴く方にもおすすめのアルバムなので、ぜひ聴いてみてください。

最後まで読んでくださりありがとうございます。よろしければ関連記事はじめ他の記事もご覧ください。

siraphについて書いたほかの記事