軽量・高機能・低価格DAW「REAPER」をご紹介
DTMerのあなた、DAWソフトは何を使っていますか?DAWソフト、高くないですか?
DAWソフトはDTMの基幹となるソフトであり、DAWソフトの使い勝手が作業効率を大きく作用しますよね。フリーのDAWソフトはチャンネル数が制限されていたり、外部プラグインが使えなかったりするから、有料DAWが欲しくなり…いざ有料のものを探すと値段に驚き…
こんな経験ありませんか?私はあります(笑)
そんなあなたにおすすめしたいのが、海外では定番の「REAPER」。お値段なんとたった$60です。値段の安さも驚きなんですが、軽量で機能性にも優れており、DAWとしての完成度の高さにも驚きます。
この記事ではこのREAPERについてご紹介し、他の有料ソフトと比較した際のメリット・デメリットなどにも触れていきます。
REAPERとは
Cockosという法人が開発した軽量・高機能なDAWソフトです。対応OSはWindowsとMacで、Linuxはベータ版が公開されています(Windows版をWINEで動作させることもできます)。
MIDIの編集機能が搭載されており、本体でMIDIの編集ができるほか、外部のMIDI編集ソフトと連携して利用することもできます。また、VST(VST3含む)やDX・AU・JSといったさまざまな形式のプラグインに対応。さらに動画まで取り扱いできます。
軽量という点にフォーカスすれば、インストールフォルダの容量を確認しても100MBほどの容量しかありません。動作も軽快で私の環境では、なにもないまっさらなプロジェクトを作った場合、メモリ消費はたった40MB程度でした。
代わりにデフォルトではほとんど音源がなく、波形編集機能も最低限。幅広い外部プライグインへの対応に加え、外部の波形編集ソフトとシームレスに連携できる機能があるため解消可能です。また、音源ではないEQなどのエフェクト類のプラグインはある程度付属しています。
海外では定番ソフトで、日本でも少しずつ普及してきています。有志の方が日本語化パッチを公開しているので、ほぼすべての機能を日本語で利用可能。
REAPERの強み(メリット)
REAPERを他の有料DAWソフトと比較した際のメリットについて述べます。
値段
著名なDAWソフトに比べて圧倒的に安いです。
主要なDAWの上位エディションは数万円するのが当たり前。たとえば最大シェアを誇るCubaseであれば、64chのオーディオトラックが扱えるCubase Artist 10で\29,160、オーディオトラックのチャンネル数に制限のないCubase Pro 10で\56,160です(2019/5/20時点)。
REAPERは$60なので、\6,000~\7,000で購入できます。Cubase Pro 10と比較すると1/8程度の価格で購入できてしまうのです。
軽快な動作・安定性
DAWソフトの本体サイズが小さいので、それだけ無駄なソースコードが少なく動作が軽快です。当然ながらマルチコアにも対応しています。また安定性も抜群で、一度も落ちたことがありません。某DAWを使っていた友人は良くDAWソフトが落ちていて嘆いていました。安定性の高さは大きなメリットです。
豊富なプラグイン対応形式
私はWindowsユーザなので、VSTとVST3しか利用していませんが、ほかにもさまざまな形式のプラグインに対応します。またプラグインに関しても安定性が高く、トラブルが起こったことはありません。
32bitのVSTが使える
VST Bridge機能内蔵で、64bit版を利用している場合にもネイティブで32bitのVSTプラグインが利用できます。Studio OneやAbleto Liveなど、著名な有料DAWでもネイティブでは32bitのVSTプラグインが使えないものもあるので、32bitで常用しているプラグインがある方や、フリーのプラグインをメインに使う方には大きなメリットです。
外部エディタとのシームレスな連携
波形編集ソフトやMIDI編集ソフトなど、外部ソフトとシームレスに連携可能です。波形編集ソフトやMIDI編集ソフトに使い慣れたものがあれば、REAPERの画面からそれらのソフトを呼び出して利用可能。たとえば私は波形編集ソフトとしてAudacityを利用しています。REAPER上で録音した波形を右クリックするだけで、波形が読み込まれた状態でAudacityが起動するのでストレスレスです。
REAPERの弱み(デメリット)
REAPERは軽量・高機能・低価格なすばらしいDAWソフトですが、当然デメリットもあります。
音源がほとんど付属しない
他の有料DAWには、最初から高品質音源がいくつも入っているものもあります。REAPERに付属するのは数種類のシンセ音源のみです。本格的に音源を使おうと思った場合、音源を買い足していったり、フリーで探したりしなければなりません。
外部の波形編集ソフトが必須
外部エディタとの連携はシームレスですが、デフォルトの波形編集機能はあまり多くのことができないので、波形編集ソフトが必須です。波形編集ソフト自体はフリーでも高品質なものがあるので問題にはなりませんが、使い始めるまでにひと手間が必要。DAW内で完結したい人は注意してください。
付属プラグインの種類が限られている・UIがシンプルすぎる
付属のプラグインはEQやコンプ、空間系など、必要最低限のものは揃っています。ただアンプシミュレーターなどは数が少ないです。また全体を通して、付属プラグインのUIがシンプルすぎて戸惑います。たとえばアンプシミュレーターであってもアンプを模した見た目にはなっておらず、つまみ類はありません。どのプラグインもスライドバーとプルダウンのみの設定です。
日本語の情報は少なめ
最近は比較的増えてきましたが、著名な有料DAWソフトに比べると日本語の情報が少ないです。特に導入までは多くの情報がありますが、使い込むにつれて日本語の情報は減っていきます。一方で英語の情報は多く、英語が普通くらいに読めれば困りません。
REAPERに向いている人・向いていない人
REAPERに向いている方は以下だと考えています。
- 使いたい音源やプラグインが決まっている or すでに持っている
- 外部エディタを使うことに抵抗がない
- とにかく軽いほうがいい
- 安く済ませたい
- 多少英語が読める
逆に言えば以下のような方は向いていません。
- 音源やプラグインは最初からたくさん入っていてほしい
- 外部エディタの設定がめんどくさい or DAW内で完結したい
- まったく英語が読めない
すぐ使いたい・後からいろいろ足したくないという方には向かないと思います。
「REAPER」は軽量・高機能・低価格!
- REAPERは軽量・高機能・低価格
- 外部エディタとの連携もシームレス
- 付属の音源やプラグインは多くない
- 日本語の情報はまだ少ない
最後まで読んでくださりありがとうございました。よろしければ別の記事もご覧ください。