軽量・高機能・低価格DAW「REAPER」をご紹介

2019年6月13日

DTMerのあなた、DAWソフトは何を使っていますか?DAWソフト、高くないですか?

DAWソフトはDTMの基幹となるソフトであり、DAWソフトの使い勝手が作業効率を大きく作用しますよね。フリーのDAWソフトはチャンネル数が制限されていたり、外部プラグインが使えなかったりするから、有料DAWが欲しくなり…いざ有料のものを探すと値段に驚き…

こんな経験ありませんか?私はあります(笑)

そんなあなたにおすすめしたいのが、海外では定番の「REAPER」お値段なんとたった$60です。値段の安さも驚きなんですが、軽量で機能性にも優れており、DAWとしての完成度の高さにも驚きます。

この記事ではこのREAPERについてご紹介し、他の有料ソフトと比較した際のメリット・デメリットなどにも触れていきます。

REAPERとは

Cockosという法人が開発した軽量・高機能なDAWソフトです。対応OSはWindowsとMacで、Linuxはベータ版が公開されています(Windows版をWINEで動作させることもできます)。

MIDIの編集機能が搭載されており、本体でMIDIの編集ができるほか、外部のMIDI編集ソフトと連携して利用することもできます。また、VST(VST3含む)やDX・AU・JSといったさまざまな形式のプラグインに対応。さらに動画まで取り扱いできます。

軽量という点にフォーカスすれば、インストールフォルダの容量を確認しても100MBほどの容量しかありません。動作も軽快で私の環境では、なにもないまっさらなプロジェクトを作った場合、メモリ消費はたった40MB程度でした。

代わりにデフォルトではほとんど音源がなく波形編集機能も最低限。幅広い外部プライグインへの対応に加え、外部の波形編集ソフトとシームレスに連携できる機能があるため解消可能です。また、音源ではないEQなどのエフェクト類のプラグインはある程度付属しています。

海外では定番ソフトで、日本でも少しずつ普及してきています。有志の方が日本語化パッチを公開しているので、ほぼすべての機能を日本語で利用可能。

REAPERの公式ホームページはこちら(英語ページです)

REAPERの強み(メリット)

REAPERを他の有料DAWソフトと比較した際のメリットについて述べます。

値段

著名なDAWソフトに比べて圧倒的に安いです。

主要なDAWの上位エディションは数万円するのが当たり前。たとえば最大シェアを誇るCubaseであれば、64chのオーディオトラックが扱えるCubase Artist 10で\29,160、オーディオトラックのチャンネル数に制限のないCubase Pro 10で\56,160です(2019/5/20時点)。

REAPERは$60なので、\6,000~\7,000で購入できます。Cubase Pro 10と比較すると1/8程度の価格で購入できてしまうのです。

軽快な動作・安定性

DAWソフトの本体サイズが小さいので、それだけ無駄なソースコードが少なく動作が軽快です。当然ながらマルチコアにも対応しています。また安定性も抜群で、一度も落ちたことがありません。某DAWを使っていた友人は良くDAWソフトが落ちていて嘆いていました。安定性の高さは大きなメリットです。

豊富なプラグイン対応形式

私はWindowsユーザなので、VSTとVST3しか利用していませんが、ほかにもさまざまな形式のプラグインに対応します。またプラグインに関しても安定性が高く、トラブルが起こったことはありません。

32bitのVSTが使える

VST Bridge機能内蔵で、64bit版を利用している場合にもネイティブで32bitのVSTプラグインが利用できます。Studio OneやAbleto Liveなど、著名な有料DAWでもネイティブでは32bitのVSTプラグインが使えないものもあるので、32bitで常用しているプラグインがある方や、フリーのプラグインをメインに使う方には大きなメリットです。

外部エディタとのシームレスな連携

波形編集ソフトやMIDI編集ソフトなど、外部ソフトとシームレスに連携可能です。波形編集ソフトやMIDI編集ソフトに使い慣れたものがあれば、REAPERの画面からそれらのソフトを呼び出して利用可能。たとえば私は波形編集ソフトとしてAudacityを利用しています。REAPER上で録音した波形を右クリックするだけで、波形が読み込まれた状態でAudacityが起動するのでストレスレスです。

REAPERの弱み(デメリット)

REAPERは軽量・高機能・低価格なすばらしいDAWソフトですが、当然デメリットもあります。

音源がほとんど付属しない

他の有料DAWには、最初から高品質音源がいくつも入っているものもあります。REAPERに付属するのは数種類のシンセ音源のみです。本格的に音源を使おうと思った場合、音源を買い足していったり、フリーで探したりしなければなりません。

外部の波形編集ソフトが必須

外部エディタとの連携はシームレスですが、デフォルトの波形編集機能はあまり多くのことができないので、波形編集ソフトが必須です。波形編集ソフト自体はフリーでも高品質なものがあるので問題にはなりませんが、使い始めるまでにひと手間が必要。DAW内で完結したい人は注意してください。

付属プラグインの種類が限られている・UIがシンプルすぎる

付属のプラグインはEQやコンプ、空間系など、必要最低限のものは揃っています。ただアンプシミュレーターなどは数が少ないです。また全体を通して、付属プラグインのUIがシンプルすぎて戸惑います。たとえばアンプシミュレーターであってもアンプを模した見た目にはなっておらず、つまみ類はありません。どのプラグインもスライドバーとプルダウンのみの設定です。

日本語の情報は少なめ

最近は比較的増えてきましたが、著名な有料DAWソフトに比べると日本語の情報が少ないです。特に導入までは多くの情報がありますが、使い込むにつれて日本語の情報は減っていきます。一方で英語の情報は多く、英語が普通くらいに読めれば困りません。

REAPERに向いている人・向いていない人

REAPERに向いている方は以下だと考えています。

  • 使いたい音源やプラグインが決まっている or すでに持っている
  • 外部エディタを使うことに抵抗がない
  • とにかく軽いほうがいい
  • 安く済ませたい
  • 多少英語が読める

逆に言えば以下のような方は向いていません

  • 音源やプラグインは最初からたくさん入っていてほしい
  • 外部エディタの設定がめんどくさい or DAW内で完結したい
  • まったく英語が読めない

すぐ使いたい・後からいろいろ足したくないという方には向かないと思います。

「REAPER」は軽量・高機能・低価格!

  • REAPERは軽量・高機能・低価格
  • 外部エディタとの連携もシームレス
  • 付属の音源やプラグインは多くない
  • 日本語の情報はまだ少ない

最後まで読んでくださりありがとうございました。よろしければ別の記事もご覧ください。